相続した実家を売るその1

長男である自分が、

ご先祖様から継いできた土地を

自分の代で簡単に手放しても

いいものなのだろうか…と

墓前や仏壇の前で

悩みに悩んで早1年。

実家を「守る」という選択肢も

何度も何度も考えましたが、

結局のところ…


固定資産税等の

ランニングコストが重い。

防犯・防災上このままだと良くない。

かといって現状のままでは

到底他人に貸せない。

じゃあ兄弟でお金を出しあって

修繕した後に賃貸?

…するのは全員消極的。

それなら!

実家を解体しアパートを新築。

…そんなお金ないか。


ということで、

自分が相続した実家を

売ることにしました。

このブログが

親の遺産である実家を相続した人

空家の管理に困っている人

居住人数に対して

無駄に広い家に住んでいる人

(子供が全員家を出た等によって)

上記のような方々の今後の

参考になれば幸いです。


東京郊外、最寄駅から

徒歩15分ちょっとの場所に

僕の実家があります。

セキスイハイムの注文住宅で

「お弁当箱みたいな家」。

建物面積40坪ちょっとの

4LDK。

第一子かつ初孫である僕が

生まれたことがきっかけで

祖父・祖母と一緒に

暮らす為に両親が建てた

今で言う2世帯住宅。

バブル期に建てられ

築年数はもうすぐ30年。

大規模な外壁塗装工事や

屋外防水工事は未実施。

昔じいちゃんが

ケーヨーD2で買った白ペンキを

自分で塗ったぐらい。

お風呂と給湯器だけは

数年前に新品に交換…ぐらいか。

THEメンテナンスしていない家。


今では、汚れが目立ち

そこに住んでいた自分が

小さい自分の子供を連れていくのも

躊躇う程。

すきま風が尋常ではなく

フローリングは痛み

電球は所々切れていて

玄関のインターホンは鳴らない。

すっかり変わり果ててしまったなぁと

思う反面、実家の中に1歩入ると

時間が昔に戻ったかのような

感覚になる。


家族全員で一緒に

食事する時に使っていた

ダイニングテーブルセットの位置は

昔からずっとそのまま。

妹が小さい頃クレヨンで

落書きしたトイレの壁の

クロスもそのまま。

小さい頃、両親と3人で

一緒に寝ていた主寝室。

家族皆でよく行っていた頃の

スキー用具。

亡き父がこよなく愛した

サーフィンボードと

ウェットスーツ。

亡き母の実家の庭で

たまたま見つけ拾ってきた、

生まれたばかりの

2匹の仔犬用の犬小屋。

色々な本が本棚にびっしり

並んでいた書庫を片づけ、

幼稚園に通っていた頃

初めてもらった僕の部屋。

免許を取ってすぐの頃、

駐車でミスってできた

カーポートの擦り痕。


あぁ、想いがつまっているって

こういうことなんだな、と。

そんな想いがたくさんつまっている

自身の実家の売却を

他人の自分に任せてくれる

ということは、

お客様は自分のことを

本当に信頼してくれているんだな

と、改めて気づかされた。

いざ、自分の実家を売ろうと決めた時に

なって初めて、

お客様がどんな想いで

自分のもとへ相談しに

来てくれるのか、

ようやく分かった。


今までありがとうございました。

心の中で静かに念じ

仏壇に線香をあげ手を合わせ、

目を瞑った。

つづく

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不動産の仲介手数料が定額33万円(税込)

もしかしたら、従来から存在する不動産業界の商習慣を少し変えれば、より多くの人の役に立てるかもしれない。 そう思い、不動産を高く売れて・安く買えて、経費が安く済み、大手と変わらない高品質なサービスで安心して取引を任せられる「理想の不動産仲介」を世の中に生み出す為に、私は勤めていた大手企業を飛び出しました。 そして、自分自身が、お客様の役に立ち信頼できる不動産実務家になろうと考え、このサービスを立ち上げました。

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