僕が社会人4年目の頃の話。
お客様、上司、先輩方のおかげで
営業成績優秀者に対する賞を
いただけるようになった僕に、
「ヘッドハンティング」の電話が
頻繁にかかってくるようになった。
但し、電話がかかってくる会社は
ほぼ外資の生命保険会社で、
というか、1つの会社の異なる支店毎から
ひっきりなしに電話がかかってきた
という方が正しい(分かる人には分かる笑)。
興味本位で何度か話を聞きに行ったが、
フルコミッションは稼げる!
広瀬さんなら絶対できる!
ちなみに、お友達は何人ぐらいいますか?
基本的にこれしか言わない。
だが、ある支店の支店長は、
話がとても面白く、
ひよっこ営業マンの僕から見ても
「この人はレベルが違う」と感動してしまった。
話していてスキがないというか、
会話をしながらこちらの心の中を
透視しているというか、
とにかく今までに会ったことのないタイプの人。
御社に転職するつもりは全くないと
正直に伝えながらも、
支店長の会話スキルにとても興味があるので、
どうすればそうなれるのか教えてほしいと懇願。
※今思うと本当に厚かましい若者だったな。
支店長的には、わざわざ自分が前面に出て
アプローチしたのにオファーを断るとは何事ぞ
と思っていたに違いない。
ただ、ヘッドハンティングしていて
お金のこと以外で相手から何かを教えてほしいと
言われることが少ない為たまにはいいか、
ということでじっくり話していただけた。
その時のお話が
「KASH(カッシュ)の法則」
KASHとは、4つの英単語の頭文字のことで…
Knowledge(知識)
Attitude(態度、心構え)
Skill(技術、話す・訊く技術)
Habit(習慣)
「自分と広瀬さんに大きな違いがあるのなら、
きっとこの4つだ」
「もし今後、仕事がうまくいかない
と感じる時は、この4つのバランスの
どこかが崩れているはずだから」
そう教えてくれた支店長に本当に感謝している。
KASHの法則は、仕事をするうえでの
僕の大切な指標になっている。
Knowledge(知識)
「知識は最低限の礼儀」
「例えば広瀬さんがタクシーに乗った時、
運転手さんがその周辺の道のことを
ビックリするほど知らなかったらどう思いますか?
仕事になりませんよね(笑)」
教えてくれたこの言葉と例え話が
個人的にとても好きだ。
顧客が差し出す時間への対価として
知識が無いのは顧客に失礼。
この考え方は営業にとってとても大事だと思う。
常に成長、常に変化、常に勉強。
Attitude(態度、心構え)
・電話での印象は
しゃべり方:内容=85:15
だから内容ではなく「声」で判断されてしまう為、
顔を上げてハッキリ言うことが大事。
だから百戦錬磨のベテランでも
台本(スクリプト)を見ながら
電話する必要があるのだ。
・初期面談での印象は
第一印象 : トーン : 内容=55 : 38 : 7
だから、いかにうまく話すかの前に、
いかに良い印象を
相手に植え付けられるかに集中しろ。
・顔の角度が「5度」違うだけで
印象が変わるから意識しろ
・顧客に資料を提示する時は顧客の
警戒心を解く為に「手のひら」を見せろ…etc
Skill(技術、話す・訊く技術)
・訊け、質問しながら
・論理を用いて感情に訴えろ
左脳は理屈を司り、
(高いor安い)
(スペックが良いor悪い)
右脳は感情(五感)を司る。
高額商品の購入を判断させるなら
感情に訴えなければならない。
だから具体的なイメージを
妄想してもらえるように
プレゼンしなければならない。
Habit(習慣)
・プロはどんな状況でもやり抜く
・モチベーションに左右されるのはアマのしるし
・種をまいているから成果が出る
まいていなければ出るわけがない
・種をまく作業、これ自体は難しいことではない
(新規で電話かける)
(紹介をお願いする)
・でも、やり続けるのは苦痛、だからみんなやりたがらない
・プロは人がやりたがらないことをする、
「ずっと」
・特別なことではない、他と「ちょっと」
違うことを「ずっと」する
そして最後に言われたこと。
「もし営業することが嫌いなら、
不安を感じているなら、
それはFor meだから。
顧客に嫌われたらどうしよう、
失敗したらどうしよう、
契約できなかったらどうしよう…
その気持ちは顧客に伝わり
結果はますます悪くなる。
だからいつだって
For youでないといけないよ」
この言葉は刺さったー!
ということで、KASHの法則が
皆様の生活や人生の役に立てば幸いです。
※きっと支店長も喜んでくれるはず。
おわり