僕は不動産の営業マンです。
しかしお客様に「営業すること」が
あまり好きではありません。
※ここで言う営業とは
「クロージングをかける」の意。
自社の商品、サービスを売りこむ為に
ニーズやお客様の抱える問題点を
ヒアリングし、
そのニーズを満たすor
問題を解決するには
この商品(サービス)を
買うべきなんですっ!(ゴリゴリ)
的な世の中でイメージされる
「営業マン」像が苦手です。
不動産屋のイメージって、
僕の中では
サザエさんの
「花沢さん」なんです。
駅前に会社があって
販売図面が窓に
たくさん貼ってあって
曇りガラスだから
会社の中がいまいち見えなくて
タバコ臭くて
社長がちょっとコワモテで。
みたいなイメージ。
※花沢さんのパパは恐くない。
最近は財閥系や銀行系の
大手不動産仲介会社が
たくさんあるので、
買いたいときも売りたいときも
まぁ最初は大手に
相談するんじゃないかと思います。
僕自身、新卒で大手に入社し
6年間お世話になりました。
大手の会社であれば、
コンプライアンスも守るし
接客態度もしっかりしています。
でも、働いていてとても
感じることがありました。
それは「不動産営業マン」の
世の中のイメージがとても悪い、
ということ。
頭があまり良くなさそう
とにかくなんか悪そう
気合いと根性で強引に契約をさせそう
調子の良いことだけ言いそう…
ご年配のお客様に
「どうせ不動産屋は千三つ屋だ!」
と言われ
お客様と大ゲンカしたことも
ありました(後日仲直りして成約)。
※興味ある方は「千三つ屋 意味」で
ググってください。
言われた時は、それはもう
悔しくて悔しくて
顔を真っ赤にして
半分泣きながら
怒ったのを覚えてます。
営業することは好きではないし
正直苦手だけど、
でも一人の不動産の営業マンとして
お客様のために一生懸命働いている
自負があるし
ちっちゃなプライドもあるから
単に蔑まされることが
どうしても許せなかった。
でも、冷静に不動産業界の中を見渡すと
大勢の人に蔑まされても
仕方がないのかな、と
いつの頃からか考えるようになりました。
服装、身なりがだらしない
営業マンがたくさんいる
誰に対してもタメ語の
営業マンがたくさんいる
契約書の漢字が読めない
営業マンがたくさんいる
本すら読まずにマンガしか読まない
営業マンがたくさんいる
自分が儲かるかどうかしか考えない
営業マンがたくさんいる…
なんでこんな人がいても許される
業界なんだろうと
不思議に思うのと共に
悲しくもあります。
僕は不動産営業マンという
職業が好きです。
だから、僕は不動産業界を
もっと良い方向に変えたい。
もっと人々から尊敬されるような
職業に変えたい。
単なるスタンドプレーではなくて、
この仕事が好きだから純粋により良くしたい。
誰かが必要とするから、
「不動産」という概念に変わって
とても高価なものに生まれ変わる、と仮定して。
この星で生きている以上、
重力があって
地に足がついている生活を
している人であれば
寝たり、ゴロゴロしたり、
食べたり、商売する「場所」が
必要なはずなんです。
その「場所」は
目で単に見ただけだと
「土」だったり「砂利」。
その上にあるのは
木や鉄で造られた「ハコ」。
だから不動産には、
色んな人の「思い」とか
「思い出」が詰まっていて、
不動産を生業にする人間は本来、
自分の身入りばかり気にせずに
そういう目では見えない
大切なものにまで注意を払える
崇高な職業倫理が
必要なんじゃないかなー、と。
こんな感じのことを
同じように考える
不動産の営業マンが
一人でも増えれば
不動産業界はもっともっと良くなると
僕は信じています。
おわり