マンションの売り出し中に反響があり、内覧対応で何をすればいいのか悩んでいませんか?
内覧が決まり、不安に思われている方も多いと思います。
私は、不動産業界歴15年の中で、数多くの内覧立会いを経験してきました。その経験で感じたことは、マンション売却において内覧対応はとても重要だということです。
なぜなら、内覧対応の印象で購入に進むかどうか決める重要なタイミングだからです。
今回の記事執筆は、そのような重要なタイミングでチャンスを無駄にしないため、ぜひ皆さんに内覧対応について知っていただければと思います。
内覧対応で何をすれば良いのか知らないと、損をしてしまうことになりかねません。この記事では、内覧対応を成功するためのポイントや掃除のコツを解説し、内覧対応で失敗しないチェックリストを無料配布します。
ぜひ最後まで読んで、内覧を成功させるヒントとして参考にしてください。
- 内覧対応とは?
- 内覧対応チェックリスト
- 内覧対応を成功させるポイントについて
チェックリストのダウンロード
とにかく、チェックリストを先に見たい方はこちらからダウンロードください。
オススメ記事
本記事では、不動産売却とふるさと納税の意外な深い関係性を解説していきます。今後不動産売却を予定している人だけでなく、ふるさと納税や確定申告の知識を深めたいという人にも役立つ情報かと思いますのでぜひ参考にしてみてください。
内覧対応とは?
内覧対応とは、内覧希望があった際に、室内を見てもらうための事前準備や内覧当日の対応のことです。当日は不動産会社の担当者が同行して内覧対応しますが、事前準備は売主本人が行うことになります。
住んでいないマンションの場合は、不動産会社へ鍵を預け、立ち会わないケースもありますが、室内を見てもらうための事前準備はどのマンションでも必要になります。
「事前準備や内覧当日の対応は重要なの?」と思うかもしれませんが、とても重要です。
内覧対応が必要な理由
良い条件で売却したいのであれば、内覧対応はしっかり行う必要があります。
なぜなら、不動産購入者は、内覧対応によって購入するかどうか決定するためです。
インターネットで写真を見て、VRで内覧したとしても最終的には現地を内覧して購入を決めます。内覧は、物件を決めるか決めないかを判断するタイミングであり、この内覧対応がしっかり行わないと決めてもらいません。
また、内覧者は1つの物件だけ見ることは少なく、同日複数物件見ることも多いです。他の競合物件の差別化をする上でも内覧対応は必要になります。
内覧対応の流れ
続いて、内覧対応の流れを確認していきます。
- 不動産会社から内覧希望の連絡と日時調整
- 不動産会社同行で内覧の対応
- 後日不動産会社を通じて回答
それでは1つずつ見ていきましょう。
不動産会社から内覧希望の連絡と日時調整
売り出し中のマンションへ反響があり、内覧希望が入りましたら、不動産会社の担当者から連絡があります。担当者から内覧希望日時が伝えられますので、都合に合わせて日時調整を行います。
不動産会社へは、内覧者に対して前もって何日か希望日時を確認してもらうようにしましょう。2、3日あると都合も調整しやすく、スムーズに日時調整することができます。
不動産会社同行で内覧の対応
日時調整後は、内覧当日に不動産会社の担当者同行のもと、内覧へと進みます。
内覧の時間については、ケースバイケースですが、早い方で10分程度、じっくり見られる方は1時間くらい内覧する場合もあります。
後日不動産会社を通じて回答
内覧が終わりましたら、内覧者は購入するかどうか検討します。即日回答をもらえる場合もありますが、1週間程度で回答が出る場合が一般的です。
回答が出る前に、内覧者から質問がある場合もありますので、不動産会社を通じてわかる範囲で回答しましょう。
例えば、以下のような質問が入ることがあります。
- 上下階や両隣はどんな方か(年齢層・家族構成など)
- 周辺環境や道路など時間帯の混み具合
- ゴミを出す場所など
内覧対応を成功させるポイントと注意点
内覧は、ただ室内を見てもらえばいいと思っていると成功する可能性は低くなってしまいます。成功させるためには、内覧対応を成功させるためのポイントや注意点があります。
そこで、内覧前・内覧中・内覧後に3つに分けて解説します。
内覧前のポイントと注意点
まずは、内覧前のポイントと注意点を解説します。手間や時間は必要になりますが、内覧対応成功への第一歩となるため、しっかり行いましょう。
掃除や整理整頓をする
掃除や整理整頓はとても重要です。
なぜなら、室内の印象で購入するかどうか大きく影響するためです。当たり前ですが、室内はきれいになっていた方が印象は良いですよね。せっかく興味を持って内覧するのに、室内が汚いと大幅に印象ダウンです。
些細なことだと思うかもしれませんが、高額な不動産を購入する方は、細かいところもしっかりチェックします。
自分では片付けられていると思っても、第三者から見たらできていない場合もありますので、不動産会社の担当者や第三者に前もって見てもらい、感想をもらっておくと良いでしょう。
インテリアの配置
インテリアの配置もチェックするポイントです。
センスが大きく影響してしまいますが、物の置き過ぎはよくないので、整理整頓した上でシンプルな配置を心がけましょう。
また、ホームステージングを利用する方法もあります。ホームステージングとは、インテリアや小物など専門家がコーディネートし、物件の魅了をアップさせるサービスです。
費用はかかりますが、居住中でも利用することができ、内覧者へ良い印象を与えることができます。
臭いに注意
ペットやタバコを室内で吸っている場合は臭いに注意しましょう。
また、生活臭やゴミなどの臭いも見落としがちです。長く住んでいる売主にとっては気にならなくても、初めて室内に入る内覧者にとっては気になります。
嫌な臭いがすると、いくら部屋がきれいに整っていても印象は良くありません。換気や消臭スプレーをすることはもちろん、日頃から多少でも匂いに注意しながら生活すると良いでしょう。
不動産会社と事前に打ち合わせ
不動産会社とは、必ず事前に打ち合わせしましょう。どのようなお客様が内覧して、どのようにマンションの魅力を伝えるか、不動産会社の担当者とイメージを共有しておいた方が良いです。
内覧当日に不動産会社と売主で話している内容が違うと、内覧者に良い印象を与えることができません。住んでいるからこそわかるアピールポイントもあるはずなので、不動産会社としっかり共有しておきましょう。
内覧中のポイントと注意点
続いて、内覧中のポイントと注意点です。この時の印象によって、内覧者がマンションを購入するかどうか決まる重要な場面です。
愛想が良い受け答えを心がける
室内の良し悪しも大事ですが、売主の対応も大事となります。売主の対応が悪いと、室内がよくても購入に進まないこともあります。話しかけられた場合でも嫌な顔をせず、愛想よく受け応えするよう心がけましょう。
あいさつはちゃんとする
モラルの話になりますが、初めて会った時にはちゃんとあいさつをしましょう。
初めての内覧対応で緊張すると思いますが、それは内覧者も同じことです。笑顔で挨拶することを心がければ、内覧者の緊張も解けやすく、リラックスして内覧してもらうことができます。好印象を与えるために、気持ちが良いあいさつを心がけましょう。
話しすぎない
よくあるのが、売主がアピールし過ぎてしまい、内覧者が引いてしまうパターンです。物件をアピールしたい気持ちはわかりますが、話しすぎはよくありません。説明やアピールはできる限り不動産会社の担当者に任せるのが無難です。
どの程度話をしていいか、事前に不動産会社と打ち合わせをしておくとよいでしょう。
質問にしっかり答える
内覧者から質問があった場合は、しっかり答えるようにしましょう。
質問の内容と違う回答や、はっきりした受け答えがないと「何か後ろめたいことでもあるのかな?」と不安に感じてしまいます。
質問された内容がわからないことであれば、わからないとちゃんと伝え、調べてわかることであれば調べて伝えましょう。内覧者が質問するということは、そのことを不安に感じています。
不安を取り除けるよう、しっかり質問に答えましょう。
部屋は明るく
部屋は必ず明るくしましょう。明るい方が印象良く見えるので、カーテンを開けることはもちろん、照明は全てつけておきます。
「明るい日中につける必要ある?」と思われるかもしれませんが、外からの光だけではどうしても行き届かない場所もあります。特に照明を忘れがちなのが、浴室やトイレ、ウォークインクローゼットです。
ドアを開けたら暗いと、あまり良い印象を与えません。室内の照明は全てつけて、明るくしましょう。
換気をする
内覧当日は、窓などは開けて換気をしておきましょう。内覧者の中には、昨今のコロナを気にされている方も多いです。
もちろん、暑い日や寒い日に窓を全開にすると逆に印象が悪くなることもありますので、季節や状況も踏まえて対応すると良いでしょう。
音にも注意
室内の音にも注意が必要です。テレビや音楽などの音は小さくし、可能であれば消しましょう。テレビや音楽が流れていると、内覧者の意識がそちらに向いてしまうこともあります。
また音楽など趣味嗜好もありますので、流さない方が無難です。内覧に集中してもらえるような環境を心がけましょう。
快適な室内温度
季節によって室内温度を気にしましょう。暑い日や寒い日に室内温度が適正でないと、内覧者も集中できなくなってしまいます。
エアコンや換気などで室内温度を調節し、快適に見てもらえるよう努めましょう。
内覧後のポイントと注意点
最後に内覧後のポイントと注意点を解説します。
内覧後はそれほど注意する点は少なくなりますが、内覧後だからと気を抜かず最後までしっかりと内覧対応する必要があります。最後の最後で印象を落とすことがないようにしましょう。
お見送りもしっかりと
内覧後はしっかりお見送りをすることをおすすめします。途中まで愛想良く対応して印象良く進んでいたのに、最後で印象を落としてしまうこともあります。
玄関の外まで行く必要はありませんが、玄関までは同行してお見送りした方が好印象です。
内覧後日の質問にも迅速に回答
内覧後日に内覧者から質問が入ることがあります。不動産会社を通じて、可能な限り迅速に回答をするようにしましょう。
なかなか回答がないと内覧者も不安になってしまいます。迅速に回答した方が確実に印象は良くなります。
掃除のコツ
時間や手間が必要な掃除ですが、ちゃんと行うことで印象を良くすることができます。
過去の経験から、内覧者に良い印象を与える掃除のコツを解説します。
玄関
内覧者が一番初めに見る場所は玄関です。
最初に見た玄関が汚いと、その後の印象に大きく影響を与えてしまいます。ホコリやゴミなどはきれいにして、靴はなるべく靴箱へ入れましょう。
靴が玄関にたくさん並んでいると、良い印象を与えません。ベビーカーやゴルフバックなど大きいものが玄関に置いてあると、狭く見えてしまいますので、気をつけてください。
靴箱の臭いもこもりやすいので、消臭剤などであらかじめ対策しておくことをオススメします。
廊下
廊下は、内覧者がじっくりチェックする箇所ではないですが、忘れずに掃除をしましょう。廊下には可能な限り物を置かないようにし、床や壁など汚れがあればしっかり拭き取るようにしましょう。
リビング
リビングは、家族が集まる場所として内覧者が一番注目して見る場所です。
テーブルや棚の上などにたくさん物を置きがちですが、収納するなどして最低限の物だけにしましょう。物が少なくなるとスッキリするため、リビングが広く見えます。
床や壁の汚れはもちろんきれいにしますが、吊り下げ式の照明を利用している場合は、照明の傘部分にホコリが溜まりやすいです。目に見える高さにある場合は特に注意して掃除しましょう。
また、窓が水シミなどで汚れていると印象が良くありません。リビングの窓は光を取り入れるため大きいことが多く、きれいに拭くと外がきれいに見えて、より広い空間を演出することができます。外がしっかり見えるくらいピカピカにすると好印象となります。
水回り
水回りは汚れが溜まりやすく、掃除をしていないと目立ちやすい場所です。結構な手間がかかるため、掃除にあまり時間をかけない方も見かけます。
手間がかかるので大変ですが、ピカピカにすることで、内覧者に良い印象を持ってもらえます。見た目の印象と合わせて、売主本人の人間性も印象が良くなるでしょう。
内覧の際は、家事をされる方が水回りをしっかりチェックすることが多いです。家事をされる方は家にいることが多く、マンション購入の決定権を持っていることもあります。
そこで、水回りの掃除のコツを場所別で解説します。
キッチン
キッチン周りは油で汚れが目立ちやすいです。コンロの油汚れを取り、五徳(ごとく)など取り外せる箇所も洗ってきれいにしましょう。
シンクは水シミがつきやすいので、しっかり拭き取ることをおすすめします。特に水栓は水シミを摂るだけで驚くほどきれいになり、印象も良くなります。
また、換気扇周りも目で見える箇所は、きれいにしておいた方が良いでしょう。
浴室
浴室はカビが溜まりやすい場所です。目で見えるカビや汚れをしっかり取ることできれいに見えます。
浴槽・床・壁の掃除と合わせて、水栓や鏡など水シミが目立つ箇所もしっかり掃除をすると印象が良くなります。臭いもこもりやすいので、内覧当日は換気もしっかりしておきましょう。
また、シャンプーやボディソープなど乱雑に置かれていると、印象が良くありませんので、整頓しておきましょう。
洗面所
洗面所も水栓・鏡やシンクなどに水シミがつきやすく、拭き取ることできれいに見えます。
また、物は置いてしまいがちな洗面シンク周りは、可能な限り収納をして最低限にしましょう。洗濯機の周りも物が多くなりやすいので、収納して整理整頓することをおすすめします。
トイレ
トイレは便器や床・壁をきれいにすることはもちろん、特に気をつけるポイントは臭いです。嫌な臭いがすると、ドアを開けた瞬間に印象が悪くなってしまいます。消臭剤などを使って、臭い対策をしましょう。
洋室・和室
床や壁の掃除はもちろん、机や棚の上に置いてある物も可能な限り収納しましょう。ベッドや布団についても、見える部分は可能な限りシワを伸ばすことで、印象良く見えます。
洋室や和室はリビングに比べて狭いので、物はできる限り整理整頓しましょう。
収納
内覧時は収納も見られることが多いです。「収納の中も見られるの?」と思うかもしれませんが、見られます。内覧者はマンション購入後の生活をイメージしてどれだけ収納が入るのか確認するためです。
収納が乱雑だからといって見せるのを断ってしまうと、悪い印象を与えてしまいかねません。収納は物をしまう場所なので、念入りに掃除する必要はなく、物が多いのは問題ありません。
ただ、開けた時に悪い印象を与えないように整理整頓はしましょう。
バルコニー・専用庭
バルコニーや専用庭は室内ではないので、見落としてしまいがちな場所です。
ただ、内覧者はしっかりチェックするポイントなので、忘れずに掃除しましょう。バルコ二ーであれば床の汚れを取り、専用庭であれば、目立った雑草などを処理します。
また、バルコニーや専用庭に多くの物を置いている場合やゴミを置いていると印象は良くありませんので、気をつけましょう。
オススメ記事
銀行員が「任意売却」を徹底解説〜銀行が任意売却に応じる条件は?断られる物件の特徴は?
本記事では任意売却の基本知識から、他の売却方法との違い、具体的なプロセスなどを詳しく解説していきます。任意売却は基本的な知識だけでなく、メリットやデメリットまでしっかり把握することが大切ですので、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
内覧対応チェックリスト
ここまでの内覧対応の内容をチェックリストにしましたので、ぜひ活用してください。
内覧前のチェックリスト
- 掃除や整理整頓はできているか
- シンプルなインテリアの配置になっているか
- 室内の臭いはしていないか
- 内覧前に不動産会社と打ち合わせできているか
内覧中のチェックリスト
- 愛想良い受け答えを心がけているか
- あいさつはしっかりできているか
- 室内の臭いはしていないか
- 内覧者に対して話し過ぎていないか
- 質問にしっかり答えられているか
- 部屋は照明をつけて明るくできているか
- 換気はできているか
- 音がうるさくないか
- 室内温度は快適か
内覧後のチェックリスト
- お見送りがしっかりできているか
- 内覧後の質問に対して迅速に回答できているか
オススメ記事
「仲介手数料1ヶ月分って本当に違法?」賃貸物件の手数料の真実を徹底解説!
不動産の賃貸をした際に仲介手数料を「家賃の1ヶ月+消費税」と請求されることが多いかと思いますのが、これは結論、法律的に違法ではありません。では、実際の上限はいくらなのか、そのほか仲介手数料について知っておくべき知識を本記事では詳しく解説していきます。
なかなか内覧希望が入らない場合
なかなか内覧希望が入らない場合は、いくつか原因が考えられます。
タイミングによって反響がない場合もありますが、ほとんどが価格や販売方法が原因です。そこで、問題と対策案を見ていきたいと思います。
価格変更を検討
相場と比べて高い場合は、人気マンションでない限り、内覧希望が入らないことが多いです。
もし、インターネットでマンションを掲載してから3ヶ月以上経過している場合は、価格変更を検討するタイミングです。
今はインターネットやスマートホンのアプリで物件を探す方が多いです。物件情報が簡単に探せるため、3ヶ月も経てば探している方のほとんどが物件情報を見ています。
それでも反響がないということが価格に原因がある可能性があります。
不動産は鮮度が大事で、売り出し期間が長ければ長いほど、売れにくくなりやすい傾向にあります。
売れていないと、売れ残り物件のレッテルを貼られてしまい、探している方からは「何かある物件なのかな?」と思われてしまいます。
不動産会社に反響状況や競合物件・周辺の成約事例などを再度調査してもらい、価格変更が必要かどうか打ち合わせをしましょう。
反響や内覧があるのに、成約に結びつかない場合は別に原因があるかもしれません。実際に価格を変更する場合は、再度不動産会社と媒介契約を締結し直す必要があります。
不動産会社主導のもと、価格の変更を検討しましょう。また、不動産会社へ価格変更することを伝えて手続きをしましょう。
販売方法の見直し
インターネットに掲載されているマンションの中には、写真が暗い物件やアピールポイントがしっかり入っていない物件は意外にあります。
もし、反響がなければ上記が原因の可能性もあります。インターネットに掲載されているご自身のマンションを見たことがなければ、一度見てください。
写真やアピールポイントなど気に入らない点は不動産会社に伝え、改善をしてもらいましょう。
データ分析
インターネットに掲載されていれば、不動産会社を通じてデータを確認することができます。
物件クリック数を確認することができ、周辺の平均と比べて多いか少ないかなど、日別で確認することもできます。不動産会社へ依頼しデータを取得して、不動産会社と一緒に分析することをおすすめします。
オススメ記事
マンションを所有すると必ずかかってくる維持費の内訳やおよその金額についてご紹介していきます。年々高額になってしまうものですので、払えなくなる前に行うべき対処法なども解説していきます。マンションを所有している方、今後所有する予定のある方はぜひ参考にしてください。
内覧後の流れ
内覧後の流れは以下となります。
- 内覧者から回答がある
- 書面で購入申し込み提示
- 売買契約
- ローン完済の手続き
- 引っ越し
- マンション引き渡し
それでは、1つずつ見ていきましょう。
内覧者から回答がある
内覧後は不動産会社を通じて内覧者から回答があり、回答には購入希望・断り・検討中の3つがあります。
断られた場合や検討中は、その理由を確認するようにしましょう。回答が購入希望であれば、購入申し込みの提示に進みます。
内覧者から書面で購入申し込みが提示される
購入希望の場合は、不動産会社を通じて購入申し込みが書面で提示されます。購入価格などの価格面の他に、売買契約や引き渡しの日時希望などが購入申込書に記載されています。
不動産会社と打ち合わせをしながら、購入申込書の内容で良いかどうか検討しましょう。
もし、条件が合わない場合は、購入希望者に条件交渉してもらうことができます。
例えば、2,000万円で売り出していて、購入申し込みが1,800万円だったとします。1,900万円であれば売却してもよいと考えている場合は、不動産会社に依頼して再度購入希望者と交渉してもらうことができます。
ただ、購入希望者が1,900万円を断った場合、話が流れる可能性がありますので、しっかり検討した上で回答しましょう。
売買契約
条件がまとまれば、売買契約を締結します。
通常は売主・買主・不動産会社3者の対面で行いますが、昨今のコロナの影響で売主・買主別々での契約も増えています。
売買契約は不動産会社で行うことが多く、当日は売買契約書類の説明や署名押印を行い、所要時間はおよそ1時間30分から2時間程度となります。
必要書類など不動産会社からの案内を確認して、忘れ物がないよう気をつけましょう。
ローン完済の手続き
住宅ローンを支払っている場合は、マンションの引き渡し日決定後に借入れしている銀行へローン完済の連絡をしましょう。
引き渡し日に買主から支払われる代金を利用して、住宅ローンを完済する手続きをするためです。事前に手続きが完了していないと、マンションの引き渡しができない可能性がありますので注意が必要です。
不動産会社からも説明はありますが、必ず手続きをしましょう。
引っ越し
マンション引き渡しの前に住み替え先へ引っ越しをします。
買主に引き渡す大切なマンションなので、引越し業者へ搬出時に室内を傷つつけないよう注意してもらいましょう。
荷物を搬出後は、買主のために簡単でも良いので掃除をしておくと良いでしょう。
マンション引き渡し
最後はマンションの引き渡しです。売主・買主・不動産会社に加え、マンションの登記名義変更のために司法書士も同席します。
通常は買主が住宅ローンを利用する銀行の応接室で行う場合が多いです。
当日はマンションの登記名義変更の手続きや代金支払いの振り込み手続きなどを行い、所要時間はおよそ1時間から2時間となります。
振り込み手続きが完了しましたら、鍵を買主に渡して完了となります。
FAQ
続いて、内覧対応についてよくある質問に答えていきたいと思います。
-
都合が悪い日時に内覧希望があった場合はどうすればいいですか
-
どうしても都合が悪い場合は、不動産会社へ依頼して再度スケジュール調整をしてもらいましょう。
ただ、不動産はタイミングが大変重要なので、もしご自身のスケジュールが調整できるようであれば調整し、内覧希望者の希望日時で内覧してもらうのがベストです。 -
買主と直接連絡したほうがよいか?
-
直接連絡は避けましょう。
売主と買主で直接連絡のやり取りを行ってしまうと、お互いの意見が衝突してトラブルになる可能性もあります。買主との連絡は不動産会社へ任せましょう。 -
スリッパは用意した方がいいですか?
-
不動産会社が準備することが多いですが、念のため準備しておきましょう。
-
お茶やお菓子は準備しておいた方がいいですか?
-
準備する必要はありません。気遣いはとても大事ですが、お茶やお菓子を準備してしまうと、逆に内覧者が気を使ってしまいます。
-
故障している設備がある場合、ちゃんと伝えた方がいいですか?
-
必ず伝えないといけません。故障が始めから分かっている場合は、本来販売を依頼する前に不動産会社へ伝える必要があります。
オススメ記事
相続した不動産売却の仲介手数料はいくら?相場や無料の仕組み、値引きポイントを解説
この記事では実際の不動産仲介業での経験をもとに、相続した不動産売却に関する流れや費用について解説していきます。かかる費用や手続きを大まかに把握しておくだけでも、いざという時に落ち着いて対応ができるようになりますので、ぜひ参考にしてください。
まとめ
- 内覧対応とは不動産会社と連携して
- 掃除などを行い家をきれいに保つことはもちろんのこと、挨拶や親しみやすい受け答えをすることも内覧対応では大切
- 内覧対応を成功させることで物件の売却を早く行うことが可能
今回は内覧対応を成功させるためのポイントを内覧前・中・後に分けて解説しました。
内覧対応で特に重要なのは、掃除して印象を良くすることです。掃除については、場所別で詳しく解説しましたので、ぜひ参考にして下さい。
また、チェックリストを活用していただき、内覧対応に臨んでいただければと思います。内覧対応をしっかり行わないと、マンション売却も成功させることが難しくなります。
成功させるためにぜひ記事の内容を実践してください。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。