中古マンション購入時の費用一覧!仲介手数料の相場や交渉のコツを伝授

  中古マンション購入時の費用一覧!仲介手数料の相場や交渉のコツを伝授

本記事では中古マンション購入時にかかる費用の一覧を解説していきます。併せて仲介手数料の相場や計算方法なども説明していきますので、取引を成功させるためにもぜひ役立ててください。

手塚 大輔
【執筆・監修】手塚 大輔

地方銀行に10年弱勤務した後、現在は飲食店を起業しており、プロのライターとしてもSEO記事、コピーライティングなどを行なっております。 銀行では、預金業務、カードローン、住宅ローン、企業の運転資金、設備資金、起業開業支援、保険販売、投資信託販売などの他、企業の決算書の審査など経験。

【保有資格】ファイナンシャルプランナー

中古マンションを購入する際には仲介手数料がかかります。

中古マンションは基本的に前のオーナーから直接買うのではなく、不動産会社を通じて購入します。

そのため、不動産会社へ仲介手数料を支払わなければなりません。

マンションの売買価格は高額なので仲介手数料だけで100万円を超えることもあります。

この記事では中古マンション購入時の仲介手数料の相場や計算方法、さらには仲介手数料が 無料になるケースや値引きする方法について解説していきます。

中古マンション購入時の費用一覧

中古マンションを購入する際には、マンションの売買金額以外にも次のような費用がかかります。

印紙税 売買金額1000万円超5000万円以下は1万円
売買金額5000万円超1億円以下は3万円
仲介手数料 売買金額の3%+6万円程度
融資手数料・保証料 数万円〜借入額の3.3%程度
火災保険料 マンションの場合、年間3万円程度
登録免許税 司法書士報酬と合わせて20万円〜40万円程度
不動産取得税 固定資産税評価額×4%

このように、中古マンションを購入する際にはさまざまな費用がかかります。

税金関係や登記費用を節約することは不可能です。

また銀行も融資実行手数料を割り引くことはまずありません。

中古マンション購入時にかかる費用で、節約できる可能性があるとしたら、不動産会社へ支払う仲介手数料ということになります。

中古マンションの仲介手数料はいくら?

中古マンションの仲介手数料は売買価格によってきまります。

相場は3%+6万円ですが、価格に応じて法律で上限が定められているため、仲介手数料の法定上限金額についても把握しておきましょう。

相場は3%+6万円

中古マンションを購入する際の仲介手数料の相場は次の計算式で算出される金額になるのが一般的です。

マンション購入金額×3%+6万円+消費税

例えば、3,000万円で中古マンションを購入した場合の仲介手数料は3,000万円×3%+6万円+消費税9.6万円=105万6千円

仲介手数料は不動産の購入価格によっては、100万円を超えることも珍しくありません。

それなりの高額な負担になるため、不動産売買の際に仲介手数料は最も大きなコストと言っても過言ではありません。

ただし、不動産売買の際の仲介手数料は、法律によって上限が定められているだけです。

下限は定められていないので、必ずしも3,000万円の不動産購入で100万円以上の仲介手数料がかかるわけではないという点は認識しておきましょう。

法律によって決められた手数料の上限額は?

法律では不動産売買の仲介の際の仲介手数料の上限が定められています。

仲介手数料の上限は不動産売買の金額帯に応じて次のように上限が決められています。

売却金額 仲介手数料
200万円以下の部分 売買価格の5%+消費税
200万円超400万円以下の部分 売買価格の4%+消費税
400万円超の部分 売買価格の3%+消費税

この計算式をまとめると、400万円超の不動産を購入する場合には「マンション購入金額×3%+6万円+消費税」が仲介手数料の上限となります。

つまり、中古マンション購入時には、法律によって定められた仲介手数料に上限ギリギリの金額が請求されるのが相場であると理解しておきましょう。

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マンション購入の仲介手数料が無料になる3つのケース

マンション購入時、次の3つのケースでは仲介手数料がかかりません。

  • 新築マンションの購入
  • 売主から直接マンションを購入
  • 不動産会社自社物件を購入

簡単に言えば、これら3つのケースは「仲介」ではないため、手数料が発生しないのです。

仲介手数料がかからないケースを具体的に解説していきます。

新築マンションの購入

新築マンション購入時には仲介手数料は発生しません。

新築マンションを不動産会社の仲介で購入するケースはほとんどないためです。

新築マンションは、マンションを開発した建築会社などから購入するのが一般的です。

そのため、新築マンションや新築建売住宅などを購入する際には仲介手数料を負担する必要はありません。

売主から直接マンションを購入

売主から直接マンションを購入する場合も仲介手数料は発生しません。

売主と買主が直接やり取りを行っているため、当該売買取引に不動産会社の仲介は介在していないためです。

不動産を買いたい時には、自分で売主を見つけられれば仲介手数料は発生しないと理解しておきましょう。

ただし、不動産会社の仲介を利用せずに直接契約することには一定のリスクもあります。

例えば、買主が不利な契約になっていたり、不動産の瑕疵や不備などについて何も説明がなされずに、購入後に重大な瑕疵があることに気づいたという点です。

売主から直接不動産を購入すると、仲介手数料はかかりませんが、一定のリスクがあるという点はしっかり認識しておきましょう。

不動産会社の自社物件を購入

不動産会社の自社物件を購入する場合も仲介手数料はかかりません。

これも、売主と買主が直接売買契約を行っているため、不動産会社の仲介は介在しないためです。

また、売主は不動産会社ですので、一般の売主と直接やり取りするよりも、不備や瑕疵や契約時のトラブルなどのリスクがなく安心です。

仲介手数料を支払わずに安心して中古物件を購入したいのであれば、不動産開始の自社物件を狙ってみるのも有効な方法でしょう。

ただし、不動産会社の中には顧客に粗悪な物件を販売する悪徳な業者も混じっているため、あらかじめインターネットなどで口コミを調べ、悪質な業者でないことを確認した上で、取引をしてください。

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仲介手数料を値引きはできる?

仲介手数料は法律によって上限が決められているだけですので、交渉次第では値引きは可能です。

しかし、不動産会社の収入源である仲介手数料を交渉で値引きさせることは難しく、どうしても購入時の価格を安くしたいのであれば、仲介手数料の値引きではなく、他の値引きを交渉した方が現実的です。

手数料そのものは難しい

不動産会社へ支払う仲介手数料そのものを値引きすることは非常に困難です。

不動産の仲介という業務に関して、不動産会社にとって仲介手数料は唯一の利益だからです。

そのため、唯一の利益である仲介手数料を値引きさせることは非常に困難だと理解しておきましょう。

また、媒介契約時に仲介手数料を決める際、無理に値下げさせたとしても、不動産会社のモチベーションが下がってしまう可能性があります。

同じ媒介契約で、手数料の高い顧客と低い顧客が存在するのであれば、手数料の高い顧客の購入活動に力を入れるのは当然です。

不動産会社に希望通りの仕事をしてもらうためにも、仲介手数料の値引き交渉をすることはやめた方がよいでしょう。

ただし、不動産会社にとって、すぐに売りたい物件は値引きに応じてくれる可能性があります。

不動産会社にとってすぐに売りたい物件とは、何かの問題がある物件か、高額でなかなか買い手が見つからない物件などですので、やはり仲介手数料が値引きされることは、買主にとって必ずしもよいものではありません。

仲介手数料は不動産会社が法律の範囲内で独自に設定していますが、基本的に不動産会社が設定している金額よりも安くなることはないと理解しておきましょう。

マンション価格や付属費用の値引きは期待できる

仲介手数料そのものの値引きは難しいですが、マンションの値引きやその他の付属設備などの値引きであれば可能なケースもあります。

マンションや付属設備は主に売主のものですので、不動産会社が売主に交渉することで値引きができる可能性が高いのです。

不動産会社としても、仲介手数料の値引きによって自社の利益を削られるよりは、不動産価格を値引きさせてしっかりと仲介手数料を受け取った方がメリットがあります。

そのため、売主に対して「あと〇〇万円値引きしてくれれば購入してもらえる」などと交渉して、マンションの値引きに尽力してもらえる可能性があります。

そもそも、不動産売買の現場では値引きが行われるのが当然ですし、不動産の売出価格も値引きを前提にして、高めに値付けされているのが一般的です。

買主にとっては不動産価格であろうと仲介手数料であろうと、値引きができれば同じことです。

仲介手数料の値引きを交渉するのであれば、不動産価格の値引きを交渉した方が成功する可能性が高いでしょう。

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仲介手数料の注意点

不動産購入時の仲介手数料について、注意しておきたい次の3つのポイントについても理解しておきましょう。

  • 仲介手数料は2回に分けて支払う
  • 仲介手数料に含まれない費用があること把握する
  • 仲介手数料を住宅ローンに含められないケースを知っておく

仲介手数料について注意したい3つのポイントを詳しく解説していきます。

仲介手数料は2回に分けて支払う

不動産購入時の仲介手数料は2回に分けて支払うのが一般的です。

仲介手数料は不動産売買契約時に半分、残りの半分は残金決済と引渡し完了時です。

そのため、不動産売買契約を行う際には仲介手数料の半分を用意しておかなければなりません。

決済時には住宅ローンで仲介手数料を含めて借りておけば料金を用意することもできます。

しかし契約時には住宅ローンを用意できないため、自己資金で仲介手数料の半分は用意しておかなければならない点には十分に注意してください。

仲介手数料に含まれない費用があること把握する

仲介手数料には不動産売買にかかる費用の全てが含まれるというのが基本的な考えです。

しかし、次のような費用は仲介手数料には含まれません。

  • 依頼者の希望によって出稿した特別な広告費
  • 遠隔地の売り手との交渉のための出張旅費等

依頼者が「テレビCM」や「遠隔地の大屋との交渉」などを希望した場合には、その実費に関しては仲介手数料とは別に請求できます。

このようなケースでは法律で定められた仲介手数料の上限を超える費用がかかってしまうこともあるので十分注意してください。

仲介手数料を住宅ローンに含められないケースを知っておく

中古マンション購入にかかる仲介手数料は住宅ローンに含めることができます。

しかし、仲介手数料を含めた場合に借入額が大きくなってしまう場合には注意が必要です。

借入額が大きくなり、金融機関各社が定める返済負担率の基準をオーバーしてしまう場合には、仲介手数料をはじめとした諸費用は住宅ローン借入額に含めることはできません。

仲介手数料を住宅ローンで借り入れることができるケースは、住宅ローン借入額が年収に対して余裕がある場合と理解しておきましょう。

住宅ローンで仲介手数料を用意できない場合には、100万円を超えるような高額な仲介手数料を手元に用意しなければなりません。

また、金融機関によっては、不動産会社へ支払う仲介手数料は融資の対象外と決められている住宅ローンも存在します。

中古マンション購入時には「仲介手数料をローンに含めることができるか」は非常に重要な問題です。

住宅ローンに含められないケースについて、頭に入れておきましょう。

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まとめ

中古マンション購入時にはさまざまな費用がかかります。

その中で最も大きなものは仲介手数料です。

仲介手数料は法律によって上限が定められているため、まずは上限を頭に入れておきましょう。

また、仲介手数料の値下げ交渉は可能ですが、無闇に値下げを交渉することは得策とは言えません。

少しでも中古マンション購入時の負担を抑えたいのであれば、仲介手数料ではなく不動産価格の値引き等を交渉しましょう。

仲介手数料やその他の費用は、ローンでは調達できずに自己資金で用意しなければならないケースもあります。

自己資金が乏しい場合には、どんな費用を自己資金で用意しなければならないのか、あらかじめ把握した上で物件探しを行いましょう。

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