【2024年版】不動産投資家必見!これから値上がりしそうなエリアランキングトップ10!

  【2024年版】不動産投資家必見!これから値上がりしそうなエリアランキングトップ10!

本記事では、不動産価格の上昇が著しい自治体トップ10をご紹介するとともに、不動産価格が上昇する要因と、下落するとしたらどのようなことが原因になるのか解説していきます。

手塚 大輔
【執筆・監修】手塚 大輔

地方銀行に10年弱勤務した後、現在は飲食店を起業しており、プロのライターとしてもSEO記事、コピーライティングなどを行なっております。 銀行では、預金業務、カードローン、住宅ローン、企業の運転資金、設備資金、起業開業支援、保険販売、投資信託販売などの他、企業の決算書の審査など経験。

【保有資格】ファイナンシャルプランナー

不動産価格はバブル期を超え、上昇を継続しています。

コロナが終われば、東京オリンピックが終われば、不動産価格は下落すると言われてきましたが、実際には2024年になっても不動産価格は上昇し続けています。

そこで、不動産価格の上昇が著しい自治体トップ10をご紹介するとともに、不動産価格が上昇する要因と、下落するとしたらどのようなことが原因になるのか解説していきます。

不動産価格が上昇した背景

不動産価格は2013年くらいから上昇を続け、マンション価格に至っては1.9倍と2倍近い値上がりとなっています。

引用:国土交通省|不動産価格指数

不動産価格が上昇し続けている要因はさまざまですが、主なものとしては以下の3つが背景にあると言われています。

  • 金融緩和によるインフレ
  • 外国人投資家による投資マネー
  • 中東・ウクライナ情勢の影響

不動産価格上昇の3つの背景を詳しく解説していきます。

金融緩和によるインフレ

不動産価格上昇の背景の1つが金融緩和によるインフレです。

日銀はアベノミクスの「大規模な金融緩和」の方針に沿って2013年頃から金融緩和を開始しましたが、不動産価格も同じタイミングで上昇を開始しています。

金融緩和によってローン金利が下落したので、市場にお金が流れやすくなり、不動産を購入しやすくなりました。

例えば金利5%で2,000万円を30年返済で借りた場合の毎月返済額は107,364円ですが、金利1.5%で3,000万円を30年返済で借りた場合の毎月返済額は103,536円です。

金融緩和の影響によって金利が低くなれば同じような返済額で1,000万円単位で借りられるお金が異なるので、需要が増加して不動産価格が上昇しています。

外国人投資家による投資マネー

金融緩和は現在も継続中ですが、それに加えて2022年から円安が進行しています。

円安になれば、外国人投資家は日本の不動産を安く購入できるため海外からの購入が増えます。

そもそも以前から日本の不動産は海外から見て割安感があったことに加えて、円安によってさらに需要を後押しし、それが日本の不動産価格上昇を後押ししているものと考えられます。

中東・ウクライナ情勢の影響

2022年からロシアによるウクライナ侵攻が継続しており、さらに2023年は中東情勢も不安定化したことも日本の不動産価格の上昇を後押ししていると言われています。

国際情勢が不安定化すれば、食料品等を中心として物価が上昇します。

建築費、人件費など不動産建築に関わるあらゆるコストが国際情勢の不安定化によって上昇したことも、特に新築物件の価格を押し上げる要因になっています。

2023年12月最新!地価上昇自治体ランキングトップ10

2023年、最も不動産価格が上昇した自治体は以下の自治体です。

参考:土地データ/公示地価 変動率 市町村ランキング

  1. 北海道北広島市
  2. 北海道江別市
  3. 北海道恵庭市
  4. 北海道石狩市
  5. 北海道千歳市
  6. 北海道札幌市
  7. 福岡県菊陽町
  8. 沖縄県石垣市
  9. 福岡県大津町
  10. 福岡県福岡市

トップ10の中に東京が入っていないのが意外ですが、これらの自治体の不動産が上昇している要因を把握すれば、今後の国全体の不動産価格の方向性を考察できます。

上昇率トップ10の自治体の、上昇要因を解説していきます。

第1位 北海道北広島市

公示地価平均 坪単価平均 上昇率
4万0605円/㎡ 13万4231円/坪 +25.74%

北海道北広島市はプロ野球日本ハムの新球場の「エスコンフィールドHOKKAIDO」が完成したことによって、大きく地価が上昇しました。

そもそも北広島市は札幌市と隣接していることから宅地需要も高く、住宅購入者が増えていることから、住宅地・商業地ともに全国1位の上昇率となっています。

第2位 北海道江別市

公示地価平均 坪単価平均 上昇率
4万2194円/㎡ 13万9487円/坪 +25.08%

北海道江別市は住宅地の地価上昇率で3地点、商業地5地点で上昇率トップ10入りとなっています。

江別市は札幌市と隣接しているものの、地価は札幌市よりもかなり安いため、住宅需要の増加とともに地価が上昇しています。

第3位 北海道恵庭市

公示地価平均 坪単価平均 上昇率
3万5207円/㎡ 11万6388円/坪 +23.82%

恵庭市は札幌市と新千歳空港のほぼ中間に位置する立地のよさから住宅地として人気です。

上位3つの自治体はいずれも札幌市にほど近く交通アクセスが便利で、住宅地としての人気が急増しており、宅地としての人気が不動産価格上昇の大きな要因とされています。

第4位 北海道石狩市

公示地価平均 坪単価平均 上昇率
2万5917円/㎡ 8万5678円/坪 +20.34%

石狩の住宅地は4年連続で上昇中であり、住宅需要の増加が近年の地価上昇を後押ししていることが分かります。

やはり石狩市も札幌市に隣接していることから、その利便性の高さと札幌に比べて割安という点が住宅需要が増加した大きな要因でしょう。

第5位 北海道千歳市

公示地価平均 坪単価平均 上昇率
4万3292円/㎡ 14万3115円/坪 +20.09%

千歳市は2023年2月に大手半導体会社のラピダスが進出することが発表されました。

従来から札幌にも近く空港も所在する千歳市は住宅需要が高かったことに加え、ラピダス進出によって住宅、商業地ともに需要が高まっています。

第6位 北海道札幌市

公示地価平均 坪単価平均 上昇率
18万8595円/㎡ 62万3455円/坪 +13.22%

札幌市は住宅地も商業地も価格の上昇が続いています。

市中心部では北海道新幹線の延伸を見据えてマンションやオフィスの需要増加を背景として商業施設の建設ラッシュです。

さらに中心部から30分程度でスキー場へもアクセスできるので観光としても人気です。

札幌の地価は10年近く上昇を継続しているため、今後も長期的な成長が期待できます。

第7位 熊本県菊陽町

公示地価平均 坪単価平均 上昇率
6万0122円/㎡ 19万8751円/坪 +11.24%

熊本県菊陽町は半導体世界最大手企業である台湾の「台湾積体電路製造(TSMC)」が1兆円以上の国費を投資して大型工場を建設したことで話題になっています。

TSMCだけでなく、同社進出によって関連企業も近隣に工場を建設しており、サプライヤーを含めた移住者は7,500人程度と言われています。

この影響によって菊陽町と、隣接する大津町などは不動産バブルと言われる状況になり、工場建設が発表された2021年から土地価格は2〜3倍に上昇しています。

今後もサプライヤーの工場建設が進んでいくものと考えられるため、さらに地価上昇が期待できるでしょう。

第8位 沖縄県石垣市

公示地価平均 坪単価平均 上昇率
7万7100円/㎡ 25万4876円/坪 +9.85%

石垣市の地価上昇の大きな要因は住宅需要です。

コロナ禍によってリモートワークができるようになったことなどを原因として、東京などの県外の方が、沖縄に憧れて移住するケースが多いようです。

さらにコロナ収束によって観光業の回復が期待されたことと、また市中心部の宅地供給不足と市郊外の旧空港用地の跡地開発などでも需要が増加しています。

第9位 福岡県大津町

公示地価平均 坪単価平均 上昇率
4万3200円/㎡ 14万2809円/坪 +9.32%

福岡県大津町は隣接する熊本県菊陽町に進出した世界最大手の半導体企業のTSMCの影響によって地価が上昇しています。

TSMCとサプライヤーによる工場建設のための用地取得に加えて、移住者の住宅需要増加によってここ数年大きく地価が上昇しており、この上昇は今後も継続することが期待されています。

第10位 福岡県福岡市

公示地価平均 坪単価平均 上昇率
51万0412円/㎡ 168万7314円/坪 +8.98%

福岡市の地価上昇の要因は基本的には札幌と同じで、オフィス需要やマンション需要が大きく増加していることです。

また、福岡市は大濠公園や博多駅、PayPayドームなど観光レジャーも豊富であることから、時代を問わずに人気の街だという点も価格上昇の大きな要因でしょう。

今後も不動産の上昇は続く?不動産価格が下落する要因とは

今後、不動産価格の上昇はどこまで続くのでしょうか?

2024年に入っても上昇がストップする気配は見えませんが、以下の3つのうちいずれかの要因によって不動産価格の上昇はストップする可能性があると言われています。

  • 日銀による金融緩和の停止
  • 株式市場の暴落
  • 不動産取引に何らかの規制ができた時

不動産価格の上昇がストップする可能性がある3つの要因をご紹介していきます。

日銀による金融緩和の停止

現在の不動産価格上昇を後押ししているのが、日銀の金融緩和です。

政府・日銀が方針変更をして、日銀による金融緩和が停止し、利上げに踏み切った場合には、不動産価格が下落する可能性があるでしょう。

実際に市場では2024年中には日銀がマイナス金利解除に踏み切るのではと懸念されており、実際に日銀の氷見野良三副総裁は「(大規模緩和からの)出口を良い結果につなげることは十分可能」と発言していることからも、金融緩和が停止される可能性もあると考えておいた方がよいでしょう。

株式市場の暴落

株式市場が暴落すれば不動産価格も下落する可能性があります。

「株式市場は不動産価格の先行指標」と言われており、実際に不動産価格と株式市場の価格は連動し、不動産価格が上昇を始める少し前に株価は上昇を開始しています。

従って、株式市場が下落すれば不動産価格も下落する可能性は高いでしょう。

日経平均は2024年2月22日に市場最高値を更新しており、絶好調です。

基本的に日経平均も金融緩和や円安などを背景として上昇しているため、やはり政府の方針や国際情勢の変化によって下落する可能性があるという点は頭に入れておきましょう。

不動産取引に何らかの規制ができた時

不動産市場を対象として税制が改正された場合などは不動産価格が下落する可能性があります。

現在は不動産取引を活性化するために、住宅ローン控除や登録免許税や不動産取得税の軽減、新築住宅の固定資産税の減額などの優遇措置が設けられています。

これらの優遇措置が税制改正によって終了すれば不動産投資需要が少なくなり、価格が下落する可能性があるでしょう。

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まとめ

不動産価格はバブル期を超える上昇を続けています。

そして、上昇率で見ると北海道を中心とした地方の大都市とその周辺で上昇が継続していることが分かります。

人気の都市の不動産価格は毎年上昇を継続し、人気の都市の価格が高すぎて居住できない人が周辺都市に宅地を求めて購入するという流れで地方都市の価格は上昇しています。

不動産価格の上昇要因は政府の金融政策や国際情勢が大きく関係し、下落する可能性があるとすれば、政府が方針等を変更した場合です。

今後も政府の金融政策や国際情勢を注視しながら、上昇が期待できる地域の不動産投資を検討してみましょう。

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