【初心者向け】不動産購入でありがちな失敗10選!対処法から取引成功までの手引き

  【初心者向け】不動産購入でありがちな失敗10選!対処法から取引成功までの手引き

不動産購入は一生の大きな投資です。この記事では不動産購入でよくある失敗事例10選、資金計画の誤り、意外な環境の変化、老朽化設備など多様なトラブルを分かりやすく解説します。

濱田 真理
【執筆・監修】濱田 真理

阪神大震災で全壊した実家の再建をきっかけに、宅地建物取引士の資格を取得しました。 不動産会社勤務を経て、現在は不動産系SEOライターをしております。 分かりやすい解説と確かなエビデンスにより、信頼される記事の執筆が可能です。

【保有資格】宅地建物取引士

不動産購入は一生の大きな投資です。

しかし情報収集が不十分だったり資金計画が甘かったりすると、さまざまなトラブルに見舞われ、購入後の生活に暗い影を落としかねません。

この記事では不動産購入でよくある失敗事例10選、資金計画の誤り、意外な環境の変化、老朽化設備など多様なトラブルを分かりやすく解説します。

また失敗の原因や失敗しないためのポイントも詳しく紹介します。

この記事を最後まで読んで、不動産購入のリスクを理解し、不動産購入を成功させるヒントにしてください。

不動産購入で失敗する原因

不動産購入で失敗する原因はいろいろありますが、根本的には「情報収集と資金計画の不足」につきます

不動産購入は投資にしろ居住用にしろ、日常的に行っている人はほとんどいません。

購入の機会が少ないだけに、税制対策も不動産売買の仕組みも知らないことが多いのは当然です。

情報収集をしっかりとしておけば、ほとんどの失敗は未然に防げるといっても過言ではありません。

また資金計画を十分に行っておけば、将来計画が狂って経済的に困る可能性も低く抑えられます。

不動産購入での失敗事例10選

不動産購入での失敗事例は以下の10選です。

  • 資金計画が甘く返済が苦しくなった
  • マンションの管理費・修繕積立金が上がって返済額が増えた
  • 投資目的の不動産の資産価値が下がった
  • 騒音・排気ガスが予想外にひどく暮らせなくなった
  • 購入後すぐ前に高層ビルが建ち、日当たりや眺望が悪くなった
  • 上の階や隣の住民の生活音やモンスター住民に悩まされるようになった
  • 設備が老朽化していた
  • 管理が不十分なマンションだった
  • マンションの大規模修繕で必要だった
  • 耐震設備が不十分だった

それぞれ資金・環境・設備の3種類に分けて紹介します。

資金編

不動産を購入する際、資金面での失敗としては以下のようなケースがあります。

1. 資金計画が甘く返済が苦しくなった
2. マンションの管理費・修繕積立金が上がって返済額が増えた
3. 投資目的の不動産の資産価値が下がった

それぞれ解説します。

1. 資金計画が甘く返済が苦しくなった

不動産を購入する時点では、ボーナス併用で月々の返済額に余裕があったが、勤務先の経営悪化によりボーナスカットや残業代カットのため収入が減り、月々の返済ができなくなったケースがあります。

また給与に変動はなかったものの、転勤で単身赴任になり生活費が増えたり、共働きだった夫婦に子供ができたことで、産休・育休期間の給与が減額されたり、養育費で支出が増えたりして月々の返済が厳しくなったケースもあります。

上記はギリギリの返済計画だったため、失敗した例です。

2. マンションの管理費・修繕積立金が上がって返済額が増えた

中古のマンションを購入した後、大規模修繕のため修繕積立金が値上がりし、当初の予定より月々の返済金額が大幅に増えてしまったというケースがあります。

マンションの大規模修繕は定期的に行われますが、しっかり計画的に積立している管理組合もあれば、戸数が少なく積立金がないか少額のマンションも少なくありません。

3. 投資目的の不動産の資産価値が下がった

新築で家を建てたりマンションを購入した後、急な転勤が決まったため賃貸か売却を余儀なくされたケースもあります。

年々資産価値は下がるため、多くの場合期待通りの家賃や売価が得られません。

駅近よりも郊外で自然豊かな環境や広さを優先した場合、なかなか借手や買手が見つからないこともしばしばです。

環境編

不動産を購入する際、環境面での失敗としては以下のようなケースがあります。

4. 騒音・排気ガスが予想外にひどく暮らせなくなった
5. 購入後すぐ前に高層ビルが建ち、日当たりや眺望が悪くなった
6. 上の階や隣の住民の生活音やモンスター住民に悩まされるようになった

それぞれ解説します。

4. 騒音・排気ガスが予想外にひどく暮らせなくなった

大通りの騒音が深夜もひどかったり、排気ガスで洗濯物をベランダに干せなかったりして暮らせなくなったケースもあります。

昼間は仕事で留守がちなので気にならないと割り切って購入したとしても、深夜も交通量が多いと窓を開けて眠れません。

購入前に内覧したのは日曜日だったが、平日稼働している工場が近隣にあり、騒音がひどかったと入居してからわかったというケースもあります。

騒音、粉塵、排気ガスなどは健康面で弊害が出ることもあるため注意が必要です。

5. 購入後すぐ前に高層ビルが建ち、日当たりや眺望が悪くなった

購入するまでは前に広い空き地があり、日当たりも眺望もよかったのに、数年後空き地に高層ビルが建って室内が暗く風通しも悪くなったというケースもあります。

前に空き地がある物件の購入は要注意です。

6. 上の階や隣の住民の生活音やモンスター住民に悩まされるようになった

入居してみたら上の階に住む子供の足音や隣の家で鳴らす大音量の音楽がうるさかったなどのケースもあります。

マンションの場合、両隣や上下の階にどんな人が住んでいるかわかりません。

壁や床など構造が問題の可能性もありますが、隣人との価値観の相違という可能性もありむずかしい問題です。

設備編

不動産を購入する際、設備面での失敗としては以下のようなケースがあります。

7. 設備が老朽化していた
8. 管理が不十分なマンションだった
9. マンションの大規模修繕で必要だった
10. 耐震設備が不十分だった

それぞれ解説します。

7. 設備が老朽化していた

中古住宅や中古のマンションを購入する前に、十分設備を確認しておかなかったため、購入後に設備の老朽化が発覚したケースがあります。

中古物件は経年劣化するのは当然なので、売買契約の契約不適合責任に該当するかの判断には注意が必要です。

設備の老朽化以外にも、雨戸が自動ではなく手動で使いづらかったなど、現代の生活にマッチしていない場合もあります。

8. 管理が不十分なマンションだった

世帯数の少ない小規模マンションでは管理組合が機能しておらず、共有部分の管理を管理会社に委託していないため管理がずさんだったというケースもあります。

管理組合があっても理事は当番制の場合、いずれ理事をしなければいけません。

管理費が安いまたは無料の場合、管理がしっかりされているか要注意です。

9. マンションの大規模修繕で必要だった

購入する段階では少なかった修繕積立金が、購入後に値上がりしたケースがあります。

管理組合が機能していないマンションで、外壁や屋根の防水の老朽化が深刻で、住人が協議し、一括で修繕費の分担額を請求されたケースも過去にありました。

管理費が変わることはほぼありませんが、修繕積立金は積み立てた額より実際の修繕費が高かった場合、追加で徴収されるので注意が必要です。

10. 耐震設備が不十分だった

購入した中古住宅を売却しようとしたが耐震設備が不十分で売れなかったケースがあります。

1981年6月以前の耐震基準で建てられた古い物件は、震度5弱で倒壊する恐れがあります。

また売却の際旧耐震基準ということがネックでなかなか売れません。

なぜなら住宅ローンの審査に落ちるからです。

不動産購入で失敗しないためのポイント

不動産購入で失敗しないためのポイントも、資金・環境・設備の3種類に分けて紹介します。

資金編

不動産購入を成功させるためには、余裕をもって資金計画をたてることをおすすめします。

現在の給与や環境が、今後ずっと続くとは限りません。

なぜなら以下のような不測の事態が起こる可能性が誰にでもあるからです。

  • 勤め先の経営が悪化して給与や賞与がカットされる
  • 勤め先と合わず退職する
  • 単身赴任になり生活費が二重にかかる
  • 共働きだったがどちらか1人が働けなくなる
  • 共働きだった妻が妊娠し退職する
  • 子供が増えて養育費がかかる

他にも前章で解説したように、修繕積立金や設備投資などで思わぬ出費があるかもしれません。

住宅ローンの返済計画は余裕をもってたてることをおすすめします。

環境編

環境の観点からポイントになるのは以下の点です。

  • 近隣に幹線道路・工場・店舗などの騒音の元になるものがないか確認
  • 物件に面しているところに空き地がある場合、高層ビルが建つ計画がないか確認
  • 隣人にモンスター住民がいないか不動産会社に調査を依頼・相談
  • マンションの場合管理組合の議事録でトラブルを確認

近隣でのトラブルや環境についてはSMSで口コミをチェックするのも有効です。

設備編

現在耐震構造は1981年にできた新耐震基準で、震度6や7の大規模地震にも耐えられる構造が求められています。

それ以前の旧耐震基準で建てられた物件は、住宅ローン審査に通らず売却も難しくなる点にも注意が必要です。

マンションの場合は12年周期で行われることが多く、そのために住人で修繕積立して備えます。

しかし実際の修繕費が足りなければ、修繕直前に追加で徴収します。

大規模修繕がいつ行われる予定かを把握しておくことも重要です。

中古物件を購入する際、老朽化による設備の入れ替えはいずれ発生します。

どれくらい使用しているかを確認しておくと、設備投資の時期が予測可能です。

不動産購入の失敗に関するよくある質問

不動産購入の失敗に関するよくある質問は以下の通りです。

  • 不動産購入で頭金はどれくらい準備したらいい?
  • 投資物件として購入するなら新築か中古かどっちがいい?
  • 不動産購入で失敗しないために一番大事なことは?

それぞれ解説します。

不動産購入で頭金はどれくらい準備したらいい?

不動産購入の頭金は一般的には購入金額の20〜25%です

不動産購入する際、頭金が少なく月々の返済額がギリギリだと、想定外の出費や収入源があったときに返済できなくなります。

頭金は多いに越したことはありません。

詳細は「不動産購入で失敗しないためのポイントの資金編」を参照してください。

投資物件として購入するなら新築か中古かどっちがいい?

新築か中古か、どちらがよいかは条件によって異なります

新築物件は設備投資の必要がなく、税制面で優遇措置が多い反面、購入金額が高額になりがちです。

中古物件は購入金額が安く済む反面、設備投資が必要な上、老朽化で資産価値が低くなり、築年数によっては住宅ローンが通りにくいリスクもあります。

購入価格、立地、税制面などを考慮して検討しましょう。

不動産購入で失敗しないために一番大事なことは?

不動産購入で失敗しないためには、専門家の意見を聞きながら十分情報収集し、しっかり資金計画を立てることが一番大事です。

不動産購入は一生に何度も経験しないため、物件に問題があったり騙されたりしても気づきにくく危険です。

専門家から適切なアドバイスを受けながら、十分な情報収集と無理のない返済計画を立てれば、失敗のリスクは大幅に減り、安心して不動産の購入に進めます。

地域の情報にも詳しく、経験豊富で信頼できる不動産会社を見つけることをおすすめします。

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まとめ

この記事では不動産購入での失敗例を紹介し、失敗しないためのポイントを解説しました。

不動産購入は人生に関わる大きな買物であり、失敗してからでは取り返しがつきません。

紹介した失敗事例はすべて、情報収集と資金計画を十分に行わなかったことが原因でした。

経験豊富で信頼できる不動産会社を見つけることが、失敗しない不動産購入の第一歩になります。

この記事を参考にしていただき、不動産購入で失敗する原因への理解が深まり、自信を持って理想の物件購入を進めていただければ幸いです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

参考元:不動産購入でよくある失敗のパターンを見てみよう
中古マンション購入で失敗して後悔しないために!14個の失敗例と対策

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